シックハウスの要因
シックハウスの因子
シックハウス症候群とは、元々は、ビルなどのエアコンの冷却塔で繁殖するレジオネラ菌によるレジオネラ症が社会的にクローズアップされたものです。これは、人口空調設備のビルに入居した人々に、頭痛、目や鼻の刺激症状、体調不全が発生したことから問題として取り上げられたのですが、一般の住宅室内でも同様の現象が発生し、「シックハウス症候群」と呼ばれるようになってきました。
国連の専門家委員会は、1996年に「建材と健康」を作成し、室内空気質の健康に影響を及ぼす可能性のある因子のリストとして、下記を挙げています。
化学的因子 |
二酸化炭素、一酸化炭素、窒素酸化物、二硫化硫黄、オゾン、塩素、鉱物繊維、鉛粉塵、粒子状物質(煤煙、たばこの煙)、揮発性有機化合物(ホルムアルデヒド、有機溶剤、殺虫剤など) |
生物的因子 |
細菌(カビ、ウィルス、菌類、バクテリア)、原生動物(寄生虫)、植物花粉、ダニ、虫、ラットやマウス、ペット(皮膚片、毛) |
物理的因子 |
高熱、ストレス、湿度(粘膜乾燥)、光、音(騒音)、電磁波、電離放射線(ラドン) |
アトピーとホルムアルデヒド
アトピーは、化学物質過敏やダニ・カビ・埃等のアレルギーにより発生すると言われています。化学物質誘因性のアトピーであれば、気温の上昇による室内建材からのホルムアルデヒド濃度の増加が原因と考えられますし、発汗や、ダニ・カビ等のアレルゲンが増加した影響も考えられます。
アトピーは乾燥する冬場と、発汗により皮膚が刺激される夏場に悪化することがあると言われていますが、この時期はダニ・カビ等の発生が多い時期でもあります。
【短期間曝露後のホルムアルデヒドの人体への影響】
人体への影響度合い |
ホルムアルデヒド濃度(ppm) |
においを感じる |
0.08 |
目への刺激を覚える |
0.4 |
のどの炎症がおこる |
0.5 |
鼻・目への刺激を覚える |
2.6 |
催涙がおこる(30分なら耐えられる) |
4.6 |
強度の催涙がおこる(1時間続く) |
015.0 |
生命の危険、浮腫、炎症、肺炎 |
031.0 |
死亡 |
104.0 |
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